24/7

24時間、週に7日。妻であり、母であるわたしの雑感。

わたしは精神的マッチョ。

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夫が育休取得を真剣に検討し始めてから、改めてわかったことがある。
自分で気づいていなかったけれど、わたしは随分とマッチョで体育会系の考え方をするタイプだったという事。

上下関係、しきたり、礼儀にはじまり、「男性にはガンガン働いてドンドン出世してほしいし、ガシガシ稼いできてほしい!」とか、「会社で生きていこうと思ったら、嫌な上司とも上手く付き合う、飲み会等にも積極的に参加した方が上の人からの覚えもめでたいんじゃないの?」とか。

そんなことを常に思って社会人してきたし、夫に対してもそういうスタンスを求めてきたフシもある。


一方、夫はそんなわたしに比べると、とってもとってもニュートラル。
「普通〜するんじゃないの?とか、〜するべき、とか言うけど、誰がその【普通】を決めてるの?」なんて言うタイプ。


今回、夫の育休取得を検討する中で、わたしがかなり気にしていたことは…育休取得後のキャリアアップについてだった。

育休自体は1年取得予定だけれど、それによって昇進の足踏みをするのは1年じゃ済まないだろう。下手すりゃ数年単位で回り道をするかもしれない。と予想している。


周囲の同期入社の人達は、この1〜2年で早い人ならば管理職になっていくだろう。まだまだ年功序列が根強く残っている現在の勤務先で、わたし達はそういう年次に差し掛かっている。

夫が復職後、仲の良い同期入社のメンツや、ましてや自分よりも若い後輩が昇進していく様を見て、彼らと比べてモヤモヤとした思いを抱えて欲しくない。「どうせ俺は育休を取ったから昇進はのぞめないんだ」と卑屈になるような、そんな夫をわたしは見たくなかった。

鬱屈した気持ちを抱えることになるくらいなら、このタイミングで育休なぞ取らずに、どんどん仕事して欲しい。充実した仕事をして、成果をあげてほしい。晴れやかな顔してどんどん昇進してほしい。それがわたしが夫に対して願うことだった。


精神的マッチョなわたしは、旧い体質でガリガリバリバリと働き、ぐんぐん昇進していくという「わたしの」希望を夫に託して…いや、押しつけていただけかもしれない。

裏を返せば、わたし自身は「どうせわたしはこれから復職後もマミートラックだし、昇進なんて縁がなさそうだし。そのうち同期や後輩の下でママ社員としてお荷物扱いよ…」と、半ばキャリアを諦める思いがあるのかもしれない。


これに関しては、夫にストレートに聞いた。
久しぶりに夫婦水入らずで出かけた、フレンチのランチの席でのことだ。

「出世とか出来なくなるかもしれないけど、それでもいいの?後悔しないの?」

夫はこんな風に答えた。
「正直なところ、その時になってみないと後悔するかしないかなんてわからないけど…。でも結局、育児休業をとらなかったところで、正当な評価を受けて昇進できるかどうかもわからないし。そもそも評価制度を100%信じていないし。昇進・昇給よりも、家族の時間の方が大事だと今は思ってるから。」


夫が会社の評価制度について思うところがあるのは、一先ず置いておくとしても、家族の時間がキャリアより、収入より、何よりも大事だと思っていることは尊重していきたいな、と素直に思った。

これはわたしや子ども達に対する愛情からきている言葉だとわかったし、夫が「信じているもの」だから、そこを否定する権利はたとえ妻であってもないだろう。


心配のタネが一つずつクリアになっていく。不安なことはまだまだ沢山あるけれど、わたしは夫の育休取得を応援していこう、という気持ちに大きく傾き始めていた。