持つべきものは、気づきを与えてくれる友だち。
夫が育休取得を具体的に検討し始めてから、わたしはモヤモヤした気持ちを抱えて日々不安になったりしていた。
家計のこと、夫のこれからの会社員人生のこと…これらはもちろんだけど、夫も毎日家にいて、未就園児2人と一家4人で日がな一日何をして過ごすのか?という疑問も。
この2年間の育休中は、出来るだけ子どもに色々な刺激と経験をさせたい!と意気込んで、10日に1度は子育て支援センターへ通って遊ばせたり、絵本の読み聞かせに参加したりしてきた。
天気の良い日は近所へ散歩に出たり、公園で走り回って遊ばせたりも。
同じくらいの世代の子と触れあう機会ももたせてあげたいと思ってお友だちとランチをしたり、ピクニックに出かけてみたり…わたしなりにスケジュールを組んでやってきたつもり。
こうやって書き出してみると、わたしは自分で思ってた以上に「真面目」なタイプだ。「ここで手を抜いたら、折角の子どもの成長阻害するんじゃないか。本当は伸びるはずの芽を摘むことになるんじゃないか」と、心のどこかでいつも不安だった。
それはさておき、そういった日々の「今日は子どもと○○した」という活動内容は、同じような毎日を送る子育て中のママ以外にはなかなかその大変さが伝わりにくいもの。
「子どもと一緒に遊べていいね」「なんか毎日お出かけして遊んでるんだね」そんな風に捉えられがち。夫も、そんな風に思っているのかなぁ…と漠然と不安になる。
その実、毎日天気予報とにらめっこして、地域の支援センターのイベントスケジュールを逐一確認して、天気が悪いからベビーカーは無理かな?あのイベントの予約をとらなきゃ、あの公園は保育園の大きいお兄ちゃんお姉ちゃんがいるから、あの時間は避けよう…エトセトラエトセトラ。
結構色々と考え、スケジュールをたてて行動している。ハッキリ言って大変だ。
それに子育て支援センターで男の人を見かけることなんてほとんど無い。これ、結構気まずいのでは。たとえ、夫が最初のうちはやる気マンマンで子どもを連れて出かけたとしても、何となく居心地が悪く感じてそのうち行かないようになり、それが夫婦ケンカの種になりそうな気も…。
ある時、会社の同期達とゆっくり話をする機会があり、その時彼女たちにふと聞いてみることにした。
「夫が育休をとって、毎日家にいるとしたらどうする?」
第一声が「エッ、いいな!」だった。これにはびっくりした。
・夫に家事育児メインで頑張ってもらって、自分は復職早めるかも!
・家族で少し長めの旅行とか出来るよね、短期の海外滞在とかもしてみたい!
そんな意見も出てきて。
実現可能性とかはひとまずおいておいて、周りの友人たちが前向きに夫の育休のことを受け止めてくれたことが、本当に嬉しかったしその一瞬でわたしの気持ちはとても楽になった。
そして「ああ、そんなことも出来るかもしれないのか…」と目から鱗がポロリと落ちた気がした。
たしかに、海外(単純なのでハワイとか憧れちゃう)で「暮らす」なんてこの先、老後になるまで無理かもしれないからやってみたい!
夫と交代で週に1度位なら、スクーリングして何か勉強とか出来るかもしれないな…
わたしの想像力が、がんじがらめになっていた心が、彼女たちの発言で少しずつほぐされていくのを感じた。そうね、出来ること、色々あるかもしれない。
ここから、わたしの気持ちも少しずつ、夫の決断を支持して行きたいと思うようになっていった。友人たちの無邪気な後押しが、わたしの背中をグググっと押してくれたんだ。